「結婚するなら同棲しろ」に反発の声続出!2024年の男女が考えるリアルな「同棲」と「結婚」の違い

「同棲するなら結婚しろ」への反応

「同棲するなら結婚しろ」

この言葉からは2つの意味が読み取れる。

・同棲なんかするくらいなら、いっそ結婚したらいいんじゃない?
・同棲する以上は、その後必ず結婚しなさい

いずれにしても恋人の親に同棲する許可をもらいにいったシーンで親側から発せられる言葉であるが、あなたはこの言葉をどう受け止めるだろうか?

今回はこの「同棲するなら結婚しろ」という主張に対して、全国の男女251人にどう受け止めるか?の声を募った。

結論をいえば、今回の調査はこのような結論となった。

▼本調査の結論
・「同棲するなら結婚しろ」という意見に8割近くが反発
・反発派は「同棲は結婚前のお試し期間」という同棲観
・賛同派は「同棲しようが、最終的に結婚したら忍耐は必要」だから
・同棲前の双方の両親への挨拶は必要派が7割

本稿を最後まで読めば「同棲するなら結婚しろ」という主張に対する世間の人々の受け止め方を確認できるだけでなく、この2024年で主流な「同棲観」が浮き彫りになり、自身の同棲観とのずれや一致度を楽しむことができる。

目次

「同棲するなら結婚しろ」には8割近くが反発

では早速本調査のコアな結論になるが、「同棲するなら結婚したほうがいい」という意見に対する回答者の反応は、実に78.5%もの回答者が「そう思わない」と回答した。

一方で、「同棲するなら結婚したほうがいい」という意見に賛同する回答者は、わずか21.5%にとどまった。

同棲するくらいなら結婚しろという意見への反応
全国の男女251人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年12月13日。

まず「同棲するなら結婚しろ」という意見に反発した人は、このような理由が目立った。

「同棲は相手との相性や価値観を改めて確認するいい機会で、最終的に結婚するかどうかは同棲してから考えても遅くないと思うからです」(37歳女性)

「同棲してから見えてくるものがあると思う。デートだとお互い自分を最大限によく見せようとする部分があるけれど、同棲すると、妥協しなければいけないことがたくさん出てきて、その時の価値観が合うか合わないか、判断する必要があると思うから」(39歳女性)

「特に同棲をしていても一緒になりたいと思ってない場合もあるから!」(26歳女性)

このように総じて、同棲はあくまで結婚生活のお試し期間のようなものと位置づけで、同棲と結婚はまったくの別物と考える回答者が多かった。

確かに好き合った者が「一緒にお出かけすること」と、「一緒に生活すること」は次元が異なる話だ。

同棲してみたら相手のダメなところがイヤでも目に入ってくるわけで、それが許容できるかできないかを婚前に判断しておきたいという気持ちは多くの方が共感できるところではないだろうか。

また実際に暮らしてみると、金銭にだらしなく借金癖があることが判明したり、浮気性だったり、暴言・暴力を振るうような一面が見つかるかもしれない。

結婚してから離婚すると「バツイチ」の烙印を押されてしまうが、同棲なら「交際解消」で済む。

損切りは傷が浅いうちにするに越したことはないという現実的な観点から、同棲期間の必要性を感じている回答者が多かった。

一方で、「同棲するくらいなら結婚すれば?」という意見に賛同する回答者からは、こうした理由が挙がった。

「同棲が長引けば相手の欠点ばかり見つかり、倦怠期が到来して婚期を失うだけだと思うから」(47歳女性)

「同棲して何をしたいのかわからない。結婚の意思があるなら早々にすればいい」(32歳女性)

「同棲と結婚は毎日の生活が変わらないと思う。お金のこととか家事のこととか問題が発生してくると思うので、いっそのことそういう部分も話し合って結婚した方が色々と早いと思う。同棲で結婚するか判断するのは、何を見て判断できるのだろうと思う。全部歩み寄りが大切」(28歳女性)

こうして見ると同意派の意見も、実はうなづけるものが多い。

結婚して同棲生活と何が変わるのか?と問われると、戸籍と税制の扱いが変わるだけで、多くの部分ではなにも変わらないばかりか、新婚生活の蜜月期間は同棲を経ることで消滅する。

あくまでふたりの生活に大きな変化をもたらすのは、結婚ではなく、妊娠と子どもが生まれたときだ。

つまり生活の大部分は同棲するのも結婚するのも同じことなので、お互いが結婚を遅かれ早かれ意識しているなら、同棲は余計な回り道に過ぎないという考えだ。

また結婚生活は向こう3年のようなショートタームの話ではなく、今後30~40年におよぶ長期スパンの話だ。

いまは温厚でおっとりした人でも、今後の人生次第で性格が180°変わることなど、人間にはいくらでも起こり得ることだ。

もちろん容姿もいまはどストライクの外見をしていても、やがては太ったり、頭髪が薄くなったり、老いていくことは避けられない。

同棲期間にちょっと様子見をしたくらいで、向こう30~40年の未来まで見通せないのだから、いたずらに婚期を逃しがちな同棲をする意味がないという意見もある。

あなたの意見は、いかがだろうか?

もちろん数でいえば同棲推進派が大多数ではあるが、現時点ではどちらの意見も甲乙つけがたい面もある。

そこで少し視点を変えて、この「同棲するなら結婚しろ」問題を見つめ直してみることにしよう。

男性からは9割近くが反発

まず先ほどの結果を、男女別にクロス集計し直したところ、男女間ではいささか差異が見られた。

同棲するなら結婚しろへの反応(男女別)
全国の男女251人による回答を男女別にクロス集計。インターネットアンケート。調査日2024年12月13日。

女性の比率は全体で見たときとさして変わらないが、男性の比率は「そう思う」がわずか11.7%に対し、「そう思わない」が88.3%も占めた。

つまり「同棲するなら結婚しろ」という声に反対する勢力が、男性には9割近く存在することになる。

この結果にはいろいろな解釈がつけられそうだが、客観的に見ると男性のほうが結婚に対して慎重だが、同棲には積極的な人が多いと見ることができる。

ちなみに年齢層別にも集計をとってみたが、特に世代ごとの顕著な傾向は見当たらず、婚前の同棲に対する見方は年齢で大きな差がない結果だった。

つまりいま結婚適齢期を迎えた人の両親となる50代~60代の男女も、同棲に対して同じような「結婚前のお試し期間」的な見方をしているということだ。

同棲経験がある人は結婚前の同棲を推奨

では次に、実際に同棲経験のある男女は婚前に同棲しておくことをどう考えているのか?

実際の同棲経験者の意見はこれから同棲を考える人にとって、有益な情報となりそうだ。

結果は同棲経験者の85.9%が同棲というプロセスを踏んだほうがいいと考えている、という結果となった。

同棲するなら結婚しろへの反応(同棲経験別)
全国の男女251人による回答を同棲経験の有無別にクロス集計。インターネットアンケート。調査日2024年12月13日。

実際に同棲経験がある回答者の言葉を紹介すると、このようなものが多かった。

「性格や気質、生活リズムや考え方、家事分担…などなど。結婚前に知っておいた方がいいと思うからです。
先に同棲しておいて、相手のことや自分のこと、そして折り合いのつけ方を学んでおいたほうが、結婚した後に後悔する確率も下がりますし、後悔してもまだ納得はしやすいと思います(それでも避けられないこともあるでしょうが…)」(44歳男性)

つまり結婚後の納得感の違いである。

同棲を経ずに結婚して、仮にハズレの相手を引いてしまったとき、「私には人を見る目がなかった」と自らの引きの弱さを嘆くよりほかない。

これはやや運要素が強めで、「運に翻弄されたかわいそうな私」という印象になってしまう。

だが一方で同棲を経て自分が「イヤなところもあるけど、それでもこの人と添い遂げたい」と判断した以上、あくまで自分の自由意思で選んだ未来である印象が強まる。

つまり「自分が選んだ以上は、この現実と折り合いをつけていこう」という具合に、当事者意識をもちやすくなるということだ。

実際そこまできれいに切り替えられるかどうかはその人の性格にもよるが、同棲を経ておくことで「自分が決断した」という納得感はより強く得られることは確かだ。

さてここまでは、「同棲するなら結婚しろ」という意見に対する、2024年の世の人々の反応を見てきた。

結論として、圧倒的多数の男女がこの意見に「否」を唱えており、同棲したからといって結婚はまだ保留状態に留めておきたい男女が極めて多いことがわかった。

そこで次章ではもう少し話題を大きくして、2024年の同棲像を確認していくことにしたい。

現在では結婚前に同棲しておきたい人が8割を占める

まず2024年現在、世の多くの人は結婚前に同棲というワンステップを挟む意義をどのように考えているだろうか?

そこで「結婚する前の同棲はしておくべきか?」を問うた。

結果は、「絶対に必要」(19.9%)、「同棲できるならしておいたほうがいい」(60.6%)の合わせて、80.5%が同棲の必要性や意義を感じていることがわかった。

結婚前に同棲はしておくべきか?への回答
全国の男女251人による回答を男女別に単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年12月13日。

この結果は、これまで見てきた内容とも矛盾するものではなく、自然な結果に見える。

つまり「結婚生活のお試し期間」として同棲が存在する、という同棲観だ。

ただし同棲というプロセスを踏むことが「絶対に必要」と回答した割合も2割程度にとどまっていることから、多くの人は必須ではないが機会に恵まれればやっておいたほうがいい、くらいの認識であることがわかる。

ではなぜ「同棲は絶対に踏んでおくべきだ」という強い主張になりえないのだろうか?

まず思いつくのは、多くのカップルには同棲生活に移行する前に、それなりのハードルがあるという現実だ。

同棲生活にスムーズに移行しやすいカップルを考えると、男女双方がひとり暮らしをしているケースだ。

つまり地方から働きに出る人が集まる都心部や、大学が多い街では単身世帯も多く比較的同棲カップルが生じやすい。

だがそれ以外の地域では、どちらか一方または双方が実家住まいという状況のほうが多いのではないだろうか?

こうなると同棲生活を始めるために、新居探しであったり、引越しの準備、家具調度の購入など数多くのフローをこなしていく必要がある。

こうした同棲生活を始めるための準備にかかる手間や金銭という現実的な問題が、「絶対に同棲は必要論」にまで盛り上がらない大きな理由のひとつと考えられる。

次章では、もう一つのハードル「双方の親の許可取り」についても見てみよう。

同棲前に双方の親の挨拶と許可は必要と考える人が76.1%

2024年現在ではルームシェアという概念も一般化しており、シェアハウスに住んでいる人も職場に1人はいるくらいには増えている。

特に住宅事情がひっ迫している都心部では、8万円払ってうさぎ小屋のようなワンルームに済むよりも、2人で16万円の家賃を払って余裕のある2LDKに済むほうが、明らかに生活の質は上がる。

そんなご時世の2024年にあっても、同棲生活を始めることになった場合、双方の親の挨拶や許可は必要なのだろうか?

結果は、「絶対に必要」(23.1%)、「できればあったほうがよい」(53.0%)と考える男女が合わせて76.1%に登った。

同棲前に双方の親への挨拶と許可取りは必要か?
全国の男女251人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年12月13日。

つまり、この令和の時代であってもこれから同棲を始めるカップルは、事前に双方の親への挨拶と許可取りは踏んでおくべき、というアンサーになる。

自身の子が突然荷造りを始めたら、当然ながら行き先を確認する親がほとんどなわけで、親に関知されることなく同棲生活をスタートするのはなかなか難しい。

これがひとり暮らし同士であれば、しばらくの間は親に関知されることなく暮らすこともできる。

だが、どちらかの家賃は無駄に払い続けることになるし、単身世帯用の狭い間取りのことを考えると、やはり親に話を通して2人でゆったり暮らせる住居へ移るのが得策といえる。

まして同棲の先に結婚を考えているのなら、相手方の両親に挨拶もなく同棲を開始しようとするのは、やはり悪印象が先立ってしまう。

そのため損得でいえば、同棲前に挨拶や許可取りは済ませておくに限る

しかし実際のところ、同棲前の挨拶は歓迎されるのだろうか?

その点を次章では掘り下げてみよう。

親視点では「本人たちの意向に任せる」派が最多

同棲する当事者の立場であれば「同棲のプロセスは経ておいたほうがいい」と考える回答者が圧倒的だったが、これが親の立場に転じれば意見は変わるのだろうか?

つまり自分に結婚適齢期の子がいると仮定して、その子が恋人との同棲を望んだとき自身はどう考えるのか?を問うてみた。

結果は「本人たちの意向に任せる」という考えの回答者が過半数となり、あくまで当事者同士が望んでいるなら好きにすればよいと考える人が最多となった。

息子が同棲したいといったら許可する?
全国の男女251人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年12月13日。

上図は自分の子が息子であったときの回答だが、これが娘になっても同じく「本人たちの意向に任せる」人が半数を超えた。

ちなみに下図は子どもの性別を娘に変えた回答結果だが、割合は大きくはかわらなかった。

つまり男児をもつ親であれ、女児をもつ親であれ、結局は本人たちの意向を尊重するという回答が主流派となった。

娘が同棲したいと言ってきたら許可する?
全国の男女251人による回答を単純集計。インターネットアンケート。調査日2024年12月13日。

全体的に見れば、この同棲を考える人たちにとって、想像している以上に寛大で勇気が出る結果となったと言える。

つまり先ほど見たように双方の親への挨拶や、同棲を始めることの許可はやはり必要だ。

だが実際には「許可する」または「自分たちの好きなようにしなさい」という考えをもった親が7割ほどの大多数なわけで、その許可取りの難易度はそう高くないと考えられる。

あくまで「同棲など認めん!」と言われる可能性は10回に1回程度しかないので、それなら挨拶や許可をもらいにいくほうが得になる。

というのも、あわよくばその後の同棲生活でちょっとした親からの援助を受けられる可能性もあるので、親公認の状況を作っておいたほうがメリットが大きい。

逆にもし10回に1回の確率で許可が得られなかったにしても、どっちみち同棲を強行するだけなので結果は変わらない。

つまりこの親への許可とりは負けてもなにも失わないが、勝ったら特典が得られるというチャンスゲームのようなものだ。

ただしそこで交際相手のほうが怖気づき「親が反対するから、やっぱりやめておこう」となる可能性はある。

だが交際相手に「親が反対したらやめる」程度の情熱しかないのであれば、最初からその相手とは同棲も結婚もしないほうがいいという、冷たい結論が残るだけだ…。

まとめ

以上が今回調査した「同棲するなら結婚しろ」という意見に対する、2024年時点の多くの人の回答だ。

最後に今回の調査の結論をおさらいしておくと、次のようになる。

▼本調査の結論
・「同棲するなら結婚しろ」という意見に8割近くが反発
・反発派は「同棲は結婚前のお試し期間」という同棲観
・賛同派は「同棲しようが、最終的に結婚したら忍耐は必要」だから
・同棲前の双方の両親への挨拶は必要派が7割

冒頭でも触れたが「同棲するなら結婚しろ」という親からの主張は、「同棲するなら絶対にその後結婚しなさい」という意味であれ、「同棲するくらいならいっそ結婚したほうがいいんじゃない?」という意味であれ、当事者の意向を無視したモラハラ的な発言ととらえられる公算が高い。

ただし同棲を考えている当事者自身が、「本当に同棲というプロセスは必要なのか?」という視点で一度同棲を見つめ直してみることは意義があるように思える。

一度パートナーと率直に意見を交換しあってみると、今回の調査では達しえないあなたたちだけの有意義な解答が見つかるかもしれない。

アンケート実施方法

▼アンケート方法・アンケート方法 インターネット上でアンケートを実施
・回答者数 20~60代の全国の男女251人
・回答者平均年齢38.9歳
・調査日 2024年11月28~12月3日
・設問は単一選択式および記述式
・調査主体 【300人のホンネ】編集部

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