キーマウ愛好家78人がこっそり教えるキーマウでプレイすることのメリット・デメリット!キーマウ有利は本当なのか?

キーマウの現状

「キーマウがいいのか?それともパッドでいいのか?」

この問題は多くのPCゲーマーを悩ませ続けている問題だ。

キーマウで操作しているというと、いかにもガチ勢な感じがしてカッコがいいいが、実はキーマウにはパッド勢が見落としがちなデメリットも存在している。

そこで本稿では、普段からキーマウでPCゲームを楽しんでいるキーマウ愛好家の男女78人にアンケート調査を行い、キーマウのよしあしを考えていくことにしたい。

早速本調査の結論からお伝えするが、調査結果はこのようになった。

▼本調査の結論
・キーマウはPCゲームのプレイヤーがもちいる操作方法のこと
・キーマウの最大のメリットは正確な操作性
・キーマウの最大のデメリットは慣れるまでに数日以上の期間が必要
・キーマウ愛好家はFPSゲームで多い

もしキーマウに移行するべきか検討中の方は、本稿を読めば自分がキーマウにすべきかどうかが明確になる。

それではじっくり見ていくことにしよう。

目次

キーマウとはキーボードとマウスでゲームをプレイすること

まずキーマウとは、キーボードとマウスを使ってゲームをプレイすることを指す。

つまり「キーボートとマウス」の略語だ。

主にPCゲームで用いられるプレイスタイルで、専用のパッド(コントローラ)を使ってプレイする家庭用ゲーム機(PS5やNintendo Switchなど)では、基本的にキーマウでゲームを操作することはない

むしろ家庭用ゲーム機でプレイすることが前提のゲームだと、コンバータ等をもちいて無理やりキーマウで操作することが、規約違反となることもある。

つまりPCゲームのプレイヤーには「パッドでプレイするか?キーマウでプレイするか?」という選択肢があるのに対し、家庭用ゲーム機のプレイヤーにはその選択肢自体が用意されていない。

そのため、PCプレイヤーとのクロスプレスに対応しているゲームでは、「パッドが有利か?キーマウが有利か?」という論争がたびたび起こることになる。

キーマウのメリット・デメリット

このように家庭用ゲーム機のプレイヤーからすれば、一種の妬みや憧れの対象となるキーマウ操作だが、本当のところはどうなのだろうか?

そこで実際にゲームをキーマウでプレイしているPCゲーマー78人に、キーマウのメリット・デメリットを聞いてみた。

まず全体を俯瞰すると、下表になる。

▼キーマウのメリット・デメリット比較表

キーマウのメリットキーマウのデメリット
・正確な操作性が得られる
・コマンドに割り当てられるキーの多さ
・機材代がかからない
・慣れるまでに時間がかかる
・くつろいだ姿勢がとれない
・誤入力が増える

以下、それぞれを詳しく見ていくことにしよう。

キーマウでプレイするメリット

まずキーマウ勢からもっとも多く挙がったメリットは、「正確な操作性」というものだった。

具体的には、このような声だ。

「細かい操作ができるので、的確な操作をスムーズに行えるという点ではキーマウに分がある」(35歳男性、キーマウ歴19年)

つまりパッドの3Dスティックでの操作よりも、マウスで操作したほうがより自分の感覚により近い動きになるという声だ。

特にコンマ秒以下の差で勝敗が決まるFPSゲームの「エイム」操作では、キーマウのより直感的で敏感な操作性は威力を発するようだ。

次に多かったのが、「コマンドに割り当てられるキーの豊富さ」だった。

具体的には、このような声だ。

「ボタン配置が自由にできることが強み。パッドでもできるが限られた部分の中でなので、キーボードの方がバリエーションが豊富にできる」(36歳男性、キーマウ歴2年)

つまりパッドならいちいち「メニュー画面を開いて、設定に入って…」などとやっていたことを、キーマウなら1発でコマンドを入力できるということだ。

というのもパッドだとせいぜい20個前後のボタンしかないが、PC用のキーボードだとテンキ―付きのもので100個以上のボタンがある。

またキーボードだけでなく、多ボタンマウスを使えばマウスにもショートカット機能を割り当てることができるので、実質的に自分が記憶できる範囲より多くの機能をボタンに配置することができる。

もちろん使いこなせなければなんの意味もないが、とにかくコマンドの種類が多いRTSやシミュレーションゲームでは重宝されるメリットだ。

3つ目のキーマウのメリットは、「お金がかからない」というメリットだ。

「追加費用がかからない」(19歳女性、キーマウ歴5年)

もちろんこれには初期投資として、パッドをいちいち買わなくていいという意味もある。

それと同時に、パッドが壊れて何度も買い直さなくていいという意味も含まれている。

ファミコンからゲームをプレイしている世代なら共感してくれると思うが、新しいゲーム機が登場する度にパッドが軟弱になっていると感じている人も多いはずだ。

それだけパッドに搭載されている機能が多機能化しているともいえるが、ファミコンやスーパーファミコンのパッドは投げたり、踏んだり、蹴飛ばされたり、叩かれるのが常だった。

それでもヤツらは、壊れることなく職務をまっとうしてきたのである。

しかし近年のパッドは、しばらく使っていると何も触れていないのにカーソルが移動し始めたり、上部ボタンが凹んだまま戻ってこなかったり、いつしか買い替えが当たり前の消耗品となってしまった。

もちろんキーマウも絶対に壊れないわけではないが、通常使用さえしていればパッドの寿命より長いので、そうした買い替えの費用が少ない点もメリットといえる。

キーマウでプレイするデメリット

では一方で、キーマウでプレイするデメリットにも目を向けておこう。

まずもっともデメリットとして挙がったのが、キーマウの複雑な操作に感覚が慣れるまで時間がかかるという声だった。

「慣れるまでに時間がかかってしまう」(30歳女性、キーマウ歴5年)

実際に今回のキーマウ愛好家たちに、操作に慣れるまでどれくらいかかったのか?を問うたところ下図の結果となった。

キーマウの操作に慣れるまでの期間
普段キーマウでゲームをプレイしている全国の男女78人の回答を単純集計。インターネットアンケート調査。2024年6月24~25日

実に4割近い回答者が「1週間以上」と回答しており、回答者の中ではもっとも多い結果だった。

一方で、キーマウに変えてその日のうちに慣れたという割合は、「1時間以内」(17.9%)と「数時間以内」(15.4%)を合わせて3割程度に止まっている。

つまり7割以上の人はキーマウの操作に慣れるまでに、何日もかかるということだ。

もしパッドからキーマウに変えようと思っている人は、一朝一夕ではどうにもならない確率のほうが高いので、相応の覚悟をもって切り替えに臨む必要がある。

また次に多かったデメリットは、ゲーム中に好きな姿勢をとれないというものだ。

「楽な姿勢で遊べないこと」(34歳男性、キーマウ歴5年)

「とにかく肩がこるので、肩こりのケアグッズは必須」(34歳女性、キーマウ歴4年)

パッドなら寝転がりながらゲームをプレイするということもできるが、キーマウでは机の前にちゃんと座って、キーボードとマウスに両手を置きながらプレイする必要がある。

そのため姿勢は、デスクワークを長時間やり続けているのと変わらないことになり、肩こりや首こりを訴える回答者が目立った。

くつろいだ姿勢で気軽にゲームを楽しみたいという方は、キーマウよりもパッドでプレイするほうがニーズに合っている。

そして3つ目のキーマウのデメリットは、誤入力が増えるということだ。

「いつのまにか指がWASDキーからズレていて、誤入力が増える」(32歳男性、キーマウ歴15年)

キーマウでは右手でマウスを、左手でキーボードを操作するのが一般的で、左手の指は移動コマンドで使われる「WASDキー」に置かれることになる。

となると当然、移動コマンド以外のよく使うコマンドも、指が届くその周辺に割り当てられることになる。

たとえば近年人気のFPSゲーム「APEX」を例にすると、下図になっている。

キーマウのボタン配置例
筆者撮影

不意に接敵して慌てたりすると、前進して身を隠したいのにドロップされたアイテムを拾ってしまったり(E)、右に移動したいのに敵発見のシグナルを打ってしまう、というパッドでは考えられないような誤入力が起こる。

こうした予期せぬ挙動を起こしてしまうのは、キーマウ特有のデメリットといえる。

以上がキーマウ愛好家たちが挙げた、キーマウ操作のメリット・デメリットだ。

おさらいがてら比較表を再掲しておく。

▼キーマウのメリット・デメリット比較表

キーマウのメリットキーマウのデメリット
・正確な操作性
・コマンドに割り当てられるキーの多さ
・機材代がかからない
・慣れるまでに時間がかかる
・くつろいだ姿勢がとれない
・誤入力が増える

キーマウでプレイするもっとも多い理由は「パッドが使えないから」

ところでキーマウ愛好家たちは、どのような理由でキーマウでゲームをプレイしているのだろうか?

キーマウのデメリットでも見たが、大半の人は幼少期に家庭用ゲーム機のパッド操作に慣れ親しむ。

それをわざわざ操作に慣れるまでにそれなりの期間や練習が必要なキーマウに切り替えた理由は、一体なんなのだろうか?

キーマウ愛好家たちにその理由を聞いた結果が、下表だ。

もっとも多かった理由は「パッドが使えなかったから」(39.7%)というものだった。

▼キーマウを愛好している理由

パッドが使えなかった39.7%
正確な操作のために32.1%
キーマウにしたかった17.9%
かっこいいから7.7%
慣れているから2.6%
普段キーマウでゲームをプレイしている全国の男女78人の自由記入回答を分類して集計。インターネットアンケート調査。2024年6月24~25日

この「パッドが使えない」という理由には、2つのパターンがある。

まずひとつ目のパターンは、PCゲームを買ったもののパッドを持っていないので、キーマウで操作していたら、そのうち慣れてしまったというもの。

もうひとつは、購入したPCゲームがパッドに対応しておらず、キーマウで操作するしかなかったというパターンだ。

特に後者で特に多かったのがMinecraftのプレイヤーだ。

「Minecraftがまだベータ版の時から遊んでおり、その際パッドが非対応だったため、キーマウで遊び出しました」(35歳女性、キーマウ歴10年)

MinecraftのPC版は2024年6月現在も、公式にパッドに対応しているわけではない。

だが「joy to key」などのソフトを使って、自身でキー設定をおこなえばパッドでもプレイできなくはない(あまり操作性のいいものではないが)。

次に多かった理由が「キーマウなら正確な操作ができるから」という理由で、32.1%の回答者がこの理由を挙げている。

「RTSの場合、キーボードでのコマンド入力とマウスによる指示が、一番直感的に操作しやすいからです」(39歳男性、キーマウ歴11年)

「ゲーム内のPvP大会で勝つには、キーマウの方がいいと思ったから」(51歳男性、キーマウ歴20年)

慣れるまでは時間がかかっても、慣れてしまえばパッドよりも早く操作量を稼げるというのはキーマウのメリットでも見たとおりだ。

またこれに次いで「キーマウにしたかったから」(17.9%)、「キーマウのほうがかっこいいから」(7.7%)という理由が続いた。

「FPSのゲーム実況を見たときに、キーボードで操作している人が多いようだったので、真似してみることにした」(47歳男性、キーマウ歴8年)

「YouTubeで配信されている方を見て、自分でも挑戦してみようと思ったからです」(52歳男性、キーマウ歴6年)

このように近年では、ゲーム実況をするストリーマーのプレイスタイルから影響を受ける回答者が目立った。

キーマウ愛好家が多いゲームタイトル一覧

最後に、キーマウ愛好家たちはどんなゲームをキーマウでプレイしているのか?について簡単に触れておく。

結論からいえば、キーマウでプレイされているゲームタイトルこそバラけたが、上位陣にはFPSゲームがひしめく結果となった。

▼キーマウでプレイされているゲームタイトルTOP10

APEX14.2%
Minecraft8.6%
VALORANT6.8%
フォートナイト4.9%
CoDシリーズ3.1%
OVERWATCH23.1%
ARK2.5%
SIMS43.1%
原神2.5%
LOL1.9%
普段キーマウでゲームをプレイしている全国の男女78人の複数回答を集計。インターネットアンケート調査。2024年6月24~25日。n=162。太字はFPSゲーム。
11位以下のゲームタイトルを見たい方は、こちらをタップ。
ファイナルファンタジー141.9%
モンスターハンター2.5%
黒い砂漠1.9%
civilization61.2%
dark and darker1.2%
Dead by Daylight1.2%
Human Fall Flat1.2%
Rocket League1.2%
バイオハザード1.2%
バトルフィールド1.2%
城姫クエスト1.2%
Alliance of Valiant Arms0.6%
another eden0.6%
arma30.6%
cooking Simulator0.6%
DARK SOULSⅢ0.6%
Escape from Tarkov0.6%
Fall Guys0.6%
Fallout0.6%
Firefighting Simulator 0.6%
Football Manegerシリーズ0.6%
HaloInfinite0.6%
LOST0.6%
Mir40.6%
nightcrow0.6%
二ノ国0.6%
PowerWash Simulator0.6%
PSO20.6%
PUBG0.6%
Roblox0.6%
Sifu0.6%
Stella Fantasy0.6%
stellaris0.6%
Supermarket Simulator0.6%
Warhammer 400000.6%
world of warships0.6%
アーマードコア0.6%
アサルトリリィ0.6%
アルマゲドン0.6%
エイジオブエンパイア1.2%
グランブルーファンタジー0.6%
ざくざくトレジャー0.6%
スカイリム0.6%
スト60.6%
ディアブロ40.6%
テルマエ・ロマエ・ガチャ0.6%
ドラゴンクエストX0.6%
トロピコ60.6%
パルワールド0.6%
マギアレコード0.6%
マスターオブエピック0.6%
マテリアルスナイパー0.6%
マナーロード・シティーズ0.6%
メイプルストーリー0.6%
リネージュ1.2%
リンクナンバー0.6%
レインボーシックスシージ0.6%
ワールドオブタンクス0.6%
三国志0.6%
信長の野望0.6%
風来のシレン0.6%
崩壊スターレイル0.6%
僕のレストラン20.6%
普段キーマウでゲームをプレイしている全国の男女78人の複数回答を集計。インターネットアンケート調査。2024年6月24~25日。n=162。

もちろん人気のゲームはそもそものプレイヤー数が多く、票が集まりやすいという背景はあるが、FPSゲームがこれだけ上位に顔を並べるというのは特徴的だ。

またAPEXではパッドで操作すると「エイムアシスト機能」がつき、キーマウ勢よりも有利という説がよく聞かれる。

これまでのキーマウ勢の優位性をパッド勢が覆すような動きも見られ、今後もこの「キーマウが有利か?パッドが有利か?」という議論は、何度も繰り返されていきそうだ。

いずれにしても全体を見ると幅広いジャンルのゲームがキーマウでプレイされており、パッドでできるゲームはキーマウでもプレイできると考えて間違いない。

これからキーマウ操作にチャレンジしてみたい方は、数日以上操作に慣れるまでにかかることへの心の準備と、肩こりケアグッズの準備をして、臨んでみるのがおすすめだ。

まとめ

以上が、今回調査した2024年時点でのキーマウを取り巻く現状の調査結果だ。

おらさいがてら本調査の結論をまとめておくと、このようなものになる。

▼本調査の結論
・キーマウはPCゲームのプレイヤーがもちいる操作方法のこと
・キーマウの最大のメリットは正確な操作性
・キーマウの最大のデメリットは慣れるまでに数日以上の期間が必要
・キーマウ愛好家はFPSゲームで多い

筆者がはじめてキーマウ操作に触れたのは、30年以上前の友人宅のパソコンだった。

当時は「WASDキー」ではなく、テンキ―を使って操作していた記憶があるが、コンピュータとテニスゲームをして、パッドとは全然違う操作感に衝撃が走った。

ゲーミングPCを買ったものの、まだ一度もキーマウを試されていない方は、一度チャレンジされてみてはいかがだろうか。

アンケート実施方法

▼アンケート方法・アンケート方法 インターネット上でアンケートを実施
・回答者数 普段キーマウでゲームをプレイしている全国の男女78人
・調査日 2024年6月24~25日
・設問は単一選択式、および記述式
・調査主体 【300人のホンネ】編集部

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