あなたはこれから意を決して、溢れんばかりの思いを誰かに告白するつもりなのだろうか?
それとも交際中の相手から別れのLINEがきて、途方に暮れてこの記事にたどり着いたのだろうか?
あなたがどちらのケースであっても、この記事ではあなたに明確な答えを示すことができる。
もしあなたが大きくやらかしてしまう前にこの記事を目にすることができているのなら、あなたは幸運にして賢明である。
というのも「振られたときの神対応」と銘打っておきながら、実際のリアルな男女には不快以外のなにものでもない対応を書いた、いい加減な記事が溢れているからだ。
一方で、本稿は男性を振ったことがある女性150名、女性を振ったことがある男性45名のアンケート調査結果に基づいた検証記事である。
結論からいってしまうが、告白時でも交際中でも、振られたときにとるべき神対応は1つしかない。
ただし、もしかするとこれから解説していく振られたときにとるべき対応は、あなたにとって残酷で受け入れがたい内容になるかもしれない。
特に本稿を読んでいる男性には、かなり厳しい話になってしまう恐れがある。
一方で女性のほうは、振られたときの対応次第で逆転勝利する可能性が残っている。
しかしいまこの瞬間に事実を直視するのがつらいのであれば、引き返すこともまた勇気である。
気持ちを落ち着かせることができたら、またこの記事に戻ってきてもらってもかまわない。
ちなみに本稿では、
・告白時に振られたケース
・すでに交際している相手から振られるケース
を切りわけて、それぞれ論じていくことにする。
というのも、同じ「振られた」状態でも、この両者はまったく別者だからだ。
▼本調査の結論
・振られたときの神対応と言えるのは「諦める」のみ
・振られた女性にはおおむね半分の確率で逆転勝利の目がある
・振られた男性は「身を引く」以外の選択肢がない
【検証結果】振られたときの神対応は1つのみ
振られたときの神対応は、告白時であれ、交際中であれ、基本的には同じ結果となった。
――それは「諦める」こと、である。
とは言え、そんなすぐに気持ちを切り替えることができる人も珍しいだろう。
そのため正確には、あなたが諦めきれていなくとも、相手には「もうあなたのことは諦めるよ」と伝えてあげることだ。
そうすることがあなたがその人にかけられる、おそらくギリギリの愛情であり、優しさだ。
以下、告白時と交際中の対応をそれぞれを詳しく見ていくことにしよう。
告白時に振られたときの神対応は「振られたことを素直に受け入れる」
まず告白時の振られたときの対応として、もっとも好感された神対応は「振られたことを素直に受け入れる」(男性77.8%、女性68.7%)だった。
これは男女ともに最多の声となり、振られた相手が男性であろうと女性であろうと、そこに差はない。
ちなみにこれらの対応は、他サイトで「神対応」として紹介されていたものをピックアップしたものだが、「素直に受け入れる」以外の対応は、半分以上の男女が疑問視または不快に感じる対応ということになる。
中でも「今回はダメだったけど、私の気持ちは変わらないかも」のような「さりげなく再アピール」は神対応どころか、男女ともに9割以上が疑問視または不快に思っている。
またラブコメ漫画の1シーンに出てきそうな「告白を聞いてくれたことへの感謝を伝える」も、男性の半数、女性の6割が首を傾げる結果となったようだ。
つまり「ありがとう…僕の気持ちを聞いてくれて」のような、ちょっとキザなセリフのことである。
このように振られた際に感謝を伝えられて好感するのは2人に1人もいないので、あえて無理して思ってもないことを言うリスクをとらなくていいと考えるのは筆者だけではないだろう。
また「告白する前の関係性で振る舞う」というのも、職場の同僚だったりクラスメートなら気まずくなくてよさそうなものだが、男性の約8割、女性の約7割は疑問視しているようだ。
告白された立場としては告白をなかったものとして振る舞うのは難しい、ということなのかもしれない。
以上のように告白時の対応としては、少なくとも「振られたことを素直に受け入れる」以外は、神対応といえるような好感度の高さではないことは確かである。
もし告白時に振られてしまったときは「そっか、しょうがないよね」とおとなしく引き下がる一手しかない。
交際中の相手に振られたときの神対応は「いさぎよく身を引く」
では一方で、交際中の相手に「もう別れよう」と振られてしまったときの神対応はどうだろうか?
結論をいえば、交際相手から振られたときの神対応と言えるのは「いさぎよく身を引く」(男性59.3%、女性63.9%)くらいしか目立った好感度のある対応はない。
先ほどの告白時に比べ、交際中の相手から振られたときの対応は、どんな対応をしても好感されにくいという傾向が見られる。
もっとも多かった「いさぎよく身を引く」という人畜無害な対応でさえ、6割程度の好感度しか得られなかったのだ。
告白時と違い、交際中の相手から振られるのは、自身の人となりをよく知られたうえで判断されることなので、より覆りにくい判断となるのだろう。
「交際前の関係性として接する」も男女ともに3割ほどしか好感を得られなかったことを見ると、「友だちとして付き合うのも微妙」という振った側の心理が読み取れるようだ。
そうともなると、ほかサイトで神対応として紹介されていた「相手のよき理解者になるように努める」などは、2割程度しか好感されず、大半の人にとってありがた迷惑にしかならない公算が高い。
冷静に考えれば、元恋人がまるで自分のことをなんでもわかっているような顔をしていたら気持ち悪さ以外の何物でもない。
交際中の相手から振られたときの神対応と言えるのは「いざぎよく身を引く」ということに尽きるようだ。
振られたときにやってはいけない対応
さてここまでは振られたときの神対応について探ってきたが、ここからは絶対にやってはいけない対応についても目を向けておくことにしよう。
先ほどは、ほかサイトで神対応として取り上げられている対応の好感度を基準としたが、ここからは実際に回答者が異性を振ったときの対応をベースにして、やってはいけない対応を考えていくことにしたい。
というのも、先ほどの対応は神対応として紹介されていたものからピックアップしたので、比較的行儀がよい対応ばかりだ。
しかしながら現実の振られるシーンは、もう少し荒れている。
まずは振られた女性側の対応を好感度別に見ていくことにしよう。
振られた女性がとってはいけない対応
まず振られた女性がとるべきではない対応は、「謝罪する」(不快度100.0%)、「泣く」(不快度83.3%)、「すがる・ゴネる」(不快度77.8%)あたりだ。
このあたりは「逆ギレ・暴言」(不快度66.7%)よりも不快に思われるというのも興味深いところだが、振った男性に謝ったり、考え直すように求めても不快に思われるだけで、実利がないことがわかる。
「謝罪」の不快度がもっとも高いのは、「別れの際に謝るくらいなら最初から直してほしい」という心中を察することができる。
一方で、好感度が高い対応としてはやはり「あっさり諦める」(好感度66.7%)が神対応となっており、これは前章で触れた内容と一致している。
また「ショックを受ける」(好感度66.7%)も、さっと身を引くのと同水準で好感されている。
もしかすると意中の男性に振られて凹んでしまっている姿は、男性にとって庇護欲をくすぐるようなところがあるのかもしれない。
ただし「泣く」までいってしまうと不快に思われてしまうので、凹むにしても感情が爆発してしまわないように注意が必要だ。
振られた男性がとってはいけない対応
では次に、振られた男性のとってはいけない対応はどうだろうか?
全体的に振られた男性に対する女性の見方は、男性のそれよりも手厳しい結果となった。
「あっさり諦める」か「悲しそうにする」以外の対応は、不快に映ってしまうからだ。
中でも、「逆ギレ・暴言」(不快度100.0%)、「すがる・ゴネる」(不快度85.3%)、「ショックを受ける」(不快度80.0%)あたりは不快度の高い対応と言える。
また「ショックを受ける」は振られた女性では好感する男性が多かったが、振られた男性の対応としては不快に思う女性が多く対照的な結果となった。
これは告白時に振られた男性の場合「告白すればOKが出ると思われていたことへの不快感」という受け取られ方になってしまうし、交際中に振られた男性だと「現状認識の甘さが露呈したことへの不快感」ということになってしまう。
女性に振られてしまった男性も「あっさり諦める」(好感度75.0%)以外の有力な対応はないといっても過言ではない。
女性は振られた時の対応次第で逆転勝利する可能性がある
さてここまでは「とにかく振られたら諦めて去るしかない」という夢も希望もない話ばかりしてきた。
これを聞いて「なるほど、そうなんですね。私もそうします」と腹落ちしている人は少ないはずだ。
振られるということは、自身を受け入れてもらえなかった悲しさややるせなさが、大挙して押し寄せてしまう。
「どうして?なにがダメなの?私はどうしたらいいの?」と振った相手に詰め寄りたくなる気持ちも十分理解できるが、ちょっと待ってほしい。
女性、特に交際中の男性に振られた女性は、振られたときの対応を間違えなければ逆転勝利する線がまだ残っている。
交際相手を振ったときに、対応次第で別れるという判断がくつがえる可能性を聞いた結果が下図だ。
女性が交際中の男性を振った場合だと、その判断がくつがえる可能性を「まったくない」と回答した女性が49.4%、「あまりない」は32.5%で、合わせて8割以上の女性が逆転勝利が起こる可能性を否定している。
交際中の女性から別れを告げられたら、それはもうくつがえる余地がない判断なので、男性にできることはその判断を受け入れることくらいしかない。
一方で、男性が交際中の女性を振った場合、その判断がくつがえる可能性を「かなりある」(7.7%)、「ややある」(44.4%)で、合わせて52.1%の男性が逆転する可能性を示唆している。
つまり2人に1人以上の男性が、振られた時の女性の対応次第で、振ったことを取り消す選択肢を残しているということだ。
さらにいうと、振られたときにとるべき対応は、これまでに見てきたとおりもっとも好感度の高い「(いったん)あっさり身を引く」ということにほかならない。
泣いたり、すがったり、怒ったりせず毅然とした態度で別れを受け入れると、後日男性のほうから「ごめん。やっぱりなかったことに…」という連絡が入る可能性が約50%あるのだ。
このように男女差が生じる理由は、今回の調査内容ではわからない。
ただ男性が別れを言い出すときは、女性のように我慢に我慢を重ね、熟慮に熟慮を重ねたうえに別れを切り出しているというわけではなく、その場の勢いとかふわっとした理由である可能性が考えられる。
実際に交際中の相手を振った男女の振った最大の理由を聞いたところ、女性は、
「他に好きな人ができたから」(女性、17歳時に高校の同級生を振った)
「この人とは結婚できないと思ったから」(女性、19歳時に大学の同級生を振った)
のように、もう後戻りのしようがない理由が目立った。
一方で、男性のほうは
「自分の誕生日を忘れられていた」(男性、16歳時に高校の後輩を振った)
「修学旅行で行くUSJに、彼女とではなく友達といきたかったから」(男性、17歳時に高校の同級生を振った)
「その人の昔の恋愛話に引いてしまったから」(男性、20歳時に予備校の同級生を振った)
このように、ひとつの恋が終わるほどの理由なのか?というような理由で、交際相手との関係を解消しているケースもそこそこある。
こんな手前勝手な理由に振り回される女性も気の毒だが、男性は別れを切り出しているとき、たいして考えずにその瞬間の気分で悲観しているだけの可能性があるということは留意すべきことだろう。
それゆえに男性は振った判断が逆転するケースが、女性に比べ多くなるのかもしれない。
ただし、いくら男性が考えていないとは言え、いままさに熱を上げている女性に脈絡もなく別れを告げる男性はいないはずだ。
そのため突拍子もない理由で振られる女性は「付き合っていてもいいし、付き合っていなくてもいい」というきわどいボーダーライン上にあることは、見落としてはならない。
告白時に振られた女性もまだ逆転の目が残っている
では最後に、告白時に振られてしまったときに逆転の目はあるか?という問題について触れておこう。
結論からいえば、交際中の相手に振られるよりもやや可能性は落ちるが、それでも女性には逆転勝利の目が残っている。
まず告白時に女性を振った男性の判断が、その対応次第でひっくり帰る可能性は「ややある」が44.0%と、約半数の男性が逆転の可能性を示唆している。
つまり告白時に振られた女性の約半数は、その後の対応次第で敗者復活する可能性があるということだ。
これは先ほどの交際中に振られた女性の可能性よりやや落ちるが、十分に逆転の目があるといえる割合だ。
一方で、告白時に男性を振った女性の判断がひっくり返る可能性を見ると、「あまりない」(34.3%)と「まったくない」(44.8%)をあわせた約8割が、その可能性を否定している。
つまり告白時に振られた男性が逆転勝利する線はかなり薄く、そのまま引き下がる以外の対応は実質ないことになる。
こちらも交際中の女性に振られた男性と同じで、男性が敗者復活を遂げる可能性はかなり薄いと言わざるを得ない。
なぜこのような男女差が生じるのかは、今回の調査では不明だが、少なくとも振られた女性に関しては告白して振られてしまっても、それで諦めてしまうのはまだ早い。
先述したように、その瞬間は諦めることを意中の男性に伝えいったん退き、男性が考えを改めたときに連絡ができる手段を残しておくのが得策だ。
もちろん男性側も自分で振っておきながら「やっぱり今度ご飯でも行かない?」というのは勇気のいることだ。
もしあなたにその勇気があるなら1週間ほど時間を空けて、こちらから何気ない会話で様子をうかがってみるのもいいかもしれない。
いずれにせよ、振られたら即アウトの男性よりも、女性はまだ逆転勝利の可能性がある。
これは告白時に勇気を絞り出すときにも、ぜひ思い出していただきたいことである。
まとめ
以上が今回の調査結果だ。
女性にはいくばくか救いのある事実を示せたが、男性には終始身もふたもない話となってしまった。
だが見方によっては、振られてもなお逆転の目があるだけに、宙吊り期間が続く女性よりもスパッと終わる男性のほうが気持ちが楽という考え方もできる。
いずれにしても、振られて悲しいことに男女の差はない。
本稿が少しでもあなたの気持ちの整理の一助にでもなるのであれば、幸甚である。
最後に本調査の結論をおさらいしておく。
▼本調査の結論
・振られたときの神対応と言えるのは「諦める」のみ
・振られた女性にはおおむね半分の確率で逆転勝利の目がある
・振られた男性は「身を引く」以外の選択肢がない
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