情事のあとの甘いひととき、それがピロートークである。
ふたりで枕を並べて交わされる気密性の高い会話であることから、ここで愛情を再確認したり、癒しを感じる女性も少なくないだろう。
しかし残念ながら、この世にはこうした甘いひと時をぶち壊す、ピロートーククラッシャーな男性が少なからず存在する。
それどころか、どうしてそれがふさわしいと思ったのかはわからないが、もはや笑ってしまうレベルの面白クソピロートークを臆面もなく披露する男性もいる。
今回はそんな面白ピロートークをかまされた女性から、そのエピソードを集めてみた。
全国の女性に聞いた!面白ピロートーク15連発
では早速、全国の女性から寄せられた、笑ってしまったおもしろクソピロートークを見ていくことにする。
今回の調査でわかったのはおもしろクソピロートークには、いくつかの傾向が見られた。
男性は自身への戒めとして、女性はこれらの方向に話題が進みそうであれば警戒態勢をとっていただきたい。
突如はじまる感想戦的クソピロートーク
1.「毎回過去の女性との行為を比較して褒められるのですが、気持ち悪いので結局別れました」(36歳、女性)
2.「すべての行為に対して点数を聞かれました。上手だったら答えようもあったのですが、下手だったため回答にすごく困った…」(33歳、女性)
3.「元カノとの比較をされ、自分ではよくわからないが口でするのがうまいとやたら褒められる」(26歳女性)
将棋や囲碁の世界では、対局後に「ここでこの手があったんじゃないかな?」などと感想をぶつけ合う「感想戦」は、重要な上達法とされている。
しかしながら、ピロートークでの感想戦はあまり女性受けがよくない。
特に前者の男性のように「前カノとの比較」を通して行われる感想戦は、いかに内容がポジティブな感想であっても、実質的に前カノとの情事を聞かされているようなもので、女性からすれば不快なものになってしまう。
また一人目の男性のクソピロートークは、実をいうと筆者を含め大半の男性が多かれ少なかれ心当たりがあるのではないだろうか?
出来が気になり、後学のために点数化してもらい、検証サイクルを回したくてたまらないのだ。
もちろんこれは悪意ではなく、あくまでよりよい関係を目指す向上心のあらわれなので、少々辛口になってしまっても、できればフィードバックをあげてほしいところだ。
ただ聞かれるほうからすれば行為の大半が「なんとも言いようがないのだが…?」という感想になることも容易に想像できるので、やはりそのあたりがクソピロートークたるゆえんなのだろう。
「そんなとこ噛まないで」なクソピロートーク
4.「彼氏はピロートークタイムでも、どこの王子様なの?というぐらいキザで恥ずかしいセリフをものすごくたくさん言いながら触れてくるのですが、ある時「キミは俺のプリンセチュ…」と盛大に噛みました。
「いまプリンセチュって言った?」と聞き返していると、じわじわ面白さが込み上げてきて、最終的に呼吸困難になるほどバカ笑いしてしまいました」(27歳、女性)
彼氏のキザなところをおもちゃにするのやめてもろて…というエピソードだが、同時に「ここぞのところで噛む」というありがちな行為は、誰しもがピロートーククラッシャーに変貌するリスクがあることを意味している。
ちなみに精神分析の父フロイトによると、人は心にもないことを言うときよく噛むそうだ。
悪事バレを起こすクソピロートーク
5.「ピロートークのときに今年のクリスマスの予定をどうするか話していると、彼氏が「去年お店で食べたケーキが美味しかった」と言ったけれど、仕事の都合でお店には行っておらず、別の女性といったことが判明し浮気がバレた」(38歳、女性)
6.「付き合おっかと言われ関係をもったら、ピロートークで既婚者だと言われた」(30歳、女性)
行為が終わり気が緩むのか、ピロートーク中に悪事バレを引き起こす男性は少なくない。
特に後者の男性は、おそらく確信犯である。
目先の目標は達成したので、このタイミングで最悪関係を切られてもいいという腹づもりで既婚者であることを明かしているからだ。
また悪事とまでは言えないが、こんなクソピロートークを披露する男性もいる。
7.「ピロートークにて、元カノの名前で間違えて呼ばれたこと。元カノと別れてから私と付き合う期間は短かったので、少なからず未練はあったと思っていたものの、聞いたときには笑ってしまいました」(42歳女性)
8.「ピロートークしている時に彼氏が眠かったようで、何度も男友達の名前で呼んでました。女の名前なら浮気を疑いますが、男の人の名前だったので複雑な心境になりました」(30歳女性)
行為中に男性の中で、元カノの影がよぎってしまったのだろうか?
また後者の男性は、本当に男「友達」なのだろうか?
甘いひと時が、悶々と過ごす時間になってしまったことは間違いない。
ピロートークでは、気持ちが緩み切った男性からこのような爆弾が飛び出す恐れもあるので、少し物足りないくらいで早めに切り上げておくのが吉なのかもしれない。
賢者化した男性のクソピロートーク
9.「前後で別人のようにキャラが変わり、言ってることも180度反転した」(40歳女性)
10.「行為が終わったら即お風呂に行き、ひとりでまったり過ごしていた」(28歳女性)
個人によって発露の強弱はあるが、男性は行為後おおむね賢者化する。
それまでは懐いた子犬のように尻尾を振ってまとわりついていたのに、事後になると急に孔子のような顔になり「少年老いやすく、学なりがたし」とド正論を説いてくるのだ。
女性には1ミリも共感できないかもしれないが、それは暴食への誘惑にかなり似ている。
つまり最中はノリノリだが、事後になると「一体オレは何にそんなに熱を上げていたのか?」と我に返るのだ。
女性からすれば「私は悪の存在なのか?」と納得できないかもしれないが、もはやそういう生きものとして諦めてもらうよりほかない。
この賢者化は、一見するとわかりづらいが、男性のこのような言動としても表れる。
11.「お昼ご飯は天丼がいいかカツ丼がいいかで言い争いになり、バトル状態のまま行為に至った。ところがピロートークになると丼ものはカロリーが高いからと言う理由でお蕎麦になった」(47歳女性)
おそらくこのとき男性は「カツ丼なんて脂質の多いものを食べて一体どうしようっていうんだい?中性脂肪が増えて健康を害してしまうよ?」というド正論を吐いたに違いない。
賢者化が激しい男性は、クソピロートーク製造機である可能性が濃厚だ。
1ミリも賢者化しない男性のクソピロートーク
12.「旦那が行為後に美味しかった、美味しかったとあまりに言うので、なにが美味しいのか聞くと母乳だ、と…」(44歳女性)
13.「ピロートークでファンタジー色が濃厚な妄想のような話をずっと耳元で囁き続け、最終的に我慢できず笑ってしまいました」(27歳女性)
一方で、世の中には事後であっても1ミリも賢者化しない男性もいる。
前者の男性は、ひょんなことから新たな趣味の扉を開けてしまい賢者化に失敗した例と考えられ、後者の男性はシンプルにその手の薄い本を読みすぎである。
女性が思い描く「余韻を楽しむ」とはかけ離れたクソピロートークではあるが、男性なりの余韻の楽しみ方であることは付記しておきたい。
また賢者化してない例には、このようなパターンもある。
14.「行為直後からスマホを取りだし、アニメを見始めた。そのアニメのあらすじを聞いてもいないのに話し出して約2時間しゃべり続けた」(27歳女性)
行為に満足はしたのだろうが、立ち現れた顔は賢者ではなくアニオタの顔だったようだ。
20分くらいですでに腹いっぱいになっていただろうが、この女性がそこから1時間40分もの間どうやって正気を保ったのか気になるところだ。
実は我慢していたクソピロートーク
15.「やたらぐったりして疲れてるから大満足だったのかなと思って感想を聞いたら、「ずっと足がつりそうなのを耐えながらしてたから疲れた」と言われ、想像したら笑ってしまいました」(31歳女性)
ちょっと小休止を挟めばよさそうなものだが、ムードを壊したくなかったのか、それとも勢いが止まらなかったのか、激痛がいまにも走りそうな足をかばいながら耐え抜いたようだ。
骨折しているとき、徹夜やハードな運動で疲労困憊のとき、出張で早く寝なければならないときなど、男性には逆境だからこそ試しに行きたくなる謎の心理が働くときがある。
情事のあとのピロートークは「必要派」が約8割
さてこれまでは、思わず失笑してしまう面白クソピロートークを見てきた。
ところで時に関係に亀裂が入るほどのトラブルを起こすこともあるピロートークだが、本当に必要なものだろうか?
男性に聞くと賢者化する人が多いわけで不要論が目立つことは容易に想像できるため、今回の回答者女性にその必要性を聞いた結果、77.8%は少なからず必要視していた。
ピロートーク必要派の声に耳を傾けてみると、このような声が目立った。
「お互いに話すことで気分が落ち着いていい雰囲気になるから」(38歳女性)
「普段はしっかりしているけど、ピロートークのこの時の顔は自分しか知らないのだと思うととても幸せを感じますし、ご褒美みたいな時間だと思っています」(27歳女性)
もちろん行為後に黙り込まれると「なにか気に障ることでもしたのだろうか?」と不安になってしまうわけで、必要派が多くなるのは自然な結果だ。
ただそれ以上に、まったりと過ごす時間を共有すること自体に価値を見出す回答者が多かった。
一方で、数は少ないがピロートーク不要派にはこのような声が多かった。
「余計なこと話されるより、ゆっくり休んだほうがいい」(27歳女性)
「眠くなるので寝たい」(40歳女性)
特に就寝時間が差し迫っていると冗長なピロートークより、休息に当てたいという女性も2割程度は存在するようだ。
ただし繰り返しになるが、8割程度の女性はピロートークは必要と考えており、必要派が圧倒的な多数派となった。
ピロートークの内容としてふさわしい話題
では最後に、女性側から見てピロートークにふさわしいと思われる話題を見ておこう。
これらの選択肢は、ネット記事で推奨されていたトーク内容を抜粋したものだが、女性目線からすれば当てはまるものはあまり多くないようだ。
唯一過半数を越えた回答は「愛情を確認しあうトーク」(61.1%)で、「日常的な会話」(44.4%)がそれに次いだ。
ピロートークといっても、特に特別な会話を求められているわけではなく、普段から女性が求めている会話をしておくのが無難なようだ。
また今回の設問でも「感想戦」はやはり27.8%と、ピロートークでしてほしい話題としては低迷した。
まとめ
以上が、今回面白クソピロートークに関して調査したレポートだ。
おさらいがてら本稿の結論をまとめるとこのようになる。
▼本調査の結論
・男性がしたがる「感想戦」はクソピロートーク認定されやすい
・賢者化することでクソピロートークを披露してしまう男性もいれば、賢者化しないことでクソピロートークを繰り出す男性もいる
・ピロートークは女性の8割が求めている
・ピロートークにふさわしい話題は愛情の確認や日常会話が無難
ピロートークはかなりプライベートな空間で交わされる秘められた会話のため、一体ほかの人たちがどのような会話をしているのか気になるところではある。
それゆえにクソピロートークがさく裂してしまったときの衝撃は、よりデカく感じてしまうのかもしれない。
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