レイトショーは、映画の鑑賞方法としてかなりコスパがよく、夜の映画館特有の雰囲気や日中の上映回では味わえない特別感がある。
ぜひレイトショーに行ったことがない方には、一度訪れてみることを強くおすすめするが、「実際レイトショーってどんな感じ?」と疑問に思われている方もいるだろう。
そこで本稿では、レイトショーで映画を鑑賞したことがある全国の男女300人にアンケートを行い、レイトショーに関する実態調査を行った。
本調査の結論は、こうである。
▼本調査の結論
・レイトショーの味を覚えた7割の人は、レイトショーを選好する
・レイトショーの最大のメリットは「ほぼ貸し切り状態」で鑑賞できること
・レイトショーをさらに楽しむためのポイントは「リラックス」
本稿を読めばレイトショーの実態や雰囲気がわかるだけでなく、実際にレイトショーに行ってみたいという強い興味も湧き出てくることになる。
それでは以下、詳しく見ていこう。
レイトショーとは?
レイトショーとは、映画館で20時以降に上映がスタートする上映会のことを指す。
おおむね映画は100分前後あるので、上映が終了するのは22~23時ごろになる。
イオンシネマや、TOHOシネマズなどの大規模劇場(シネコン)でもレイトショーは存在するため、アクセスしやすいかなり身近な存在でもある。
またオールナイトショーのようにひと晩中上映するスタイルではないので、1本映画を観たら帰ることになる。
さてこのレイトショーだが、実をいうとかなりコスパが高く、映画というエンタテイメントを楽しむうえで、おすすめの形式でもある。
7割以上の男女が「レイトショーor日中の上映」ならレイトショーを選好する
結論からいうと、レイトショーを一度でも利用した経験がある実に多くの人は、もう日中に映画館に行きたいとは思わなくなるレベルでよい。
実際にレイトショー経験者に、どちらも都合がつくならレイトショーと日中の上映回のどちらを選ぶか?を聞いた結果が下図だ。
女性は7割、男性では8割以上の回答者がレイトショーを選ぶと回答しており、レイトショーの圧勝である。
実をいうと筆者もレイトショーの魅力にどっぷり憑りつかれてしまった口だが、ここ7年は日中の上映回に行ったことがない。
むしろ逆に、なぜ多くの人は日中の上映回にばかり行くのか不思議でならない。
ではそんなレイトショーの魅力を、詳しく見ていくことにしよう。
レイトショーの最大の魅力は「観客が少ない」
まずレイトショーのメリットだと思うものを選択してもらった結果から、見てみることにしよう。
まず81.0%の回答者が賛同した、もっとも多いレイトショーのメリットは「観客が少ない」ことだった。
レイトショーに行ったことがない方は、どのくらい少ないのかピンとこないと思うので、もう少し掘り下げて説明する。
下図は「日中に行われる上映回の観客数を100としたときに、レイトショーの観客数はどのくらいか?」を聞いた結果である。
もっとも多いのは「日中の観客数の2~4割程度」と回答した46.3%だ。
約半数の人が日中よりも6~8割ほど観客数が少ないと感じている。
さらにもう少し大きく見ると、日中の観客数の4割未満と感じている人が実に71.3%もいることがわかる。
大げさに言っているように感じるかもしれないが、実をいうと、筆者の感覚では「2割未満」と回答している25.0%に近い。
実際にレイトショーに行ったとき、筆者のほかに2、3人しか観客がおらずほぼ貸し切り状態になっていることも少なくないのだ。
もちろん映画館の立地や上映されている映画の人気にもよるが、レイトショーでは両隣どころか前後にさえ詰まって観客がいることは稀だ。
ほかのメリットとして「いい座席がとれる」と51.0%の回答者が同意しているが、映画の見やすい席が空いているのはもちろん、いい席をとったうえでほかの観客もさほど近くにはいないというのがレイトショーの空席状況なのだ。
もちろんチケットの購入端末で、周囲に人がいない席を選択すれば、視界や聴覚にほかの観客がまったく入り込まない席を確保することも簡単だ。
周囲にほかの観客がいないと、よりリラックスして映画と向き合えるし、途中でトイレに出たくなっても迷惑をかけずに行くことができる。
この「観客が少ない」というメリットは、さまざまな恩恵をもたらしてくれるので、ぜひガラガラの映画館を一度は体験していただきたい。
またほかのレイトショーのメリットについても軽く触れておくと、2番目に多かったのは「割引が受けられる」(67.7%)というメリットだ。
代表的なシネマコンプレックスのチケット料金を比較すると、下表になる。
▼通常料金とレイトショーの料金比較
通常料金(一般) | レイトショー料金 | |
イオンシネマ | 1,800円 | 1,300円 |
TOHOシネマズ | 2,000円 | 1,500円 |
ユナイテッド・シネマ | 1,900円 | 1,400円 |
MOVIX | 1,900円 | 1,400円 |
いずれのシネコンも通常料金に比べ、レイトショーは500円引きとなっている。
もちろん高校生以下の学割やシニア割の割引制度に比べると、レイトショーの割引額はやや劣るものの、500円浮くとポップコーンやワッフル、ドリンクなど映画館グルメを楽しむ費用が捻出できることになる。
上映時間を遅くするだけで、実質ポップコーンがタダ同然になるのだから、こうした割引制度があることも嬉しいメリットのひとつだ。
レイトショーをより満喫するためのポイント
ここまではレイトショーのメリットを見てきたが、レイトショーの魅力はこれだけには止まらない。
そこでレイトショーをさらに満喫するためのポイントについて、深掘りしていくことにしよう。
結論からいえば、レイトショーをより満喫するためのポイントは下記の4点だ
▼レイトショーをより満喫するためのポイント
・1人で行く
・休日前夜に行く
・お風呂に入っていく
・映画館グルメを満喫する
以下、実際の回答者の声を交えながら、詳しく見ていくことにしよう。
1人で行く
「1人で見に行く。1人の世界を満喫」(42歳、女性)
「絶対に1人で見に行く。おしゃれをせずにサンダルを履いてくつろぎながら鑑賞する」(32歳女性)
せっかくの貸し切り気分を味わえるレイトショーなのに、連れだって横並びに座ったのでは台無しである。
足もうんと伸ばし、ひじ掛けも左右両方を存分に使い、まるで家にいるかのようなリラックスした姿勢と気分で、映画館の大スクリーンをご覧になっていただきたい。
自分ひとりのためだけに映画館が上映してくれているような、そんな特別感はひとりでレイトショーに行くことで強く感じられること請け負いだ。
休日前夜に行く
「翌日が休日のときの仕事終わりにレイトショーを予約するようにしています。平日なので空いているし、休みの前なのでゆっくりでき満喫できます」(33歳女性)
特にレイトショーが初めてという方は、ぜひ休日の前夜に行くことをおすすめする。
詳しくは後述するが、やはりレイトショーを見て帰宅すると23~0時台の帰宅になってしまう。
次の日に仕事が入っていると、映画の余韻を楽しむより、次の日のために「早く寝なければ!」のほうに意識がいってしまう。
レイトショーは、非日常の空間でリラックスできる機会でもあるので、気持ちの余裕があるときに楽しんでいただきたい。
お風呂に入ってから行く
「そのまま寝られるように風呂を済ませてジャージで行く。ひとしきり泣いて、終わった後、余韻に浸りながら寝るのが至高」(35歳女性)
「お風呂上がりにラフな格好で見に行って、帰ったらそのまま寝れるようにしてます」(30歳女性)
これも先ほどのポイントと似ているが、「帰ってお風呂に入らなきゃ…」というほうに意識が向かないように、やることをすべてやった状態でレイトショーに行くと、さらに気分が高まる。
特に女性の場合は、帰ってメイクを落として、お風呂に入って、髪を乾かして…などとやっていると、観た映画の余韻どころではない。
レイトショーは、すっぴん&スウェットで行っても何の問題ないのだ。
なぜなら映画館は薄暗いし、ほぼ貸し切り状態なのだから。
映画館グルメを満喫する
「非日常を味わうために、ポップコーン、ジュースと好きなデザートなど我慢せず好きなものを買って食べながら観る」(33歳女性)
「フードやドリンクをたくさん食べる。周りに人が少ないので気にせず楽しめる」(26歳女性)
貸し切り状態のレイトショーの劇場では、たとえ心ゆくまで飲食をしてもまわりに迷惑がかかりにくい。
家でお菓子をつまみながら映画を観るのと同じノリで、映画館フードを楽しむことができる。
ただ多くの映画館は、鑑賞中に他店から持ち込んだ飲食物を食べるのは禁止されている。
あくまで劇場の売店に売っているものに限定されるが、レイトショー割引で浮いた500円をこちらに回してより楽しい体験にするのがおすすめだ。
ちなみにインターネット上には「イオンシネマなら、持ち込みも大丈夫」という噂もあるようだが、これは2023年6月時点で間違っている。
イオンシネマ公式サイトには、下記の記載があるからだ。
「劇場売店で販売しているフード&ドリンクに関しては飲食可能」と書かれているので、裏を返せば持ち込んだイオンなどで購入した飲食物は持ち込み不可ということになる。
イオンシネマをご利用になる方は、特に注意が必要だ。
レイトショーの注意点
さてここまでレイトショーのいいところばかりにスポットを当ててきた。
一方で、レイトショーにはデメリットや利用時に注意すべき点もある。
最後にそうしたレイトショーの注意点を確認しておくことにしよう。
帰宅時間は23~0時台が多い
今回レイトショー経験者に帰宅時間を聞いたところ、23時台と0時台に回答が集中した。
仮に100分の映画が、20時30分から上映スタートするなら終了するのは22時10分。
そこから1時間ほどかけて帰宅していると考えると、頷ける結果だ。
そこで必ずチェックしておかなければならないのが、帰りの交通手段の確保だ。
実際にレイトショーへの移動手段を聞いてみると、下図の結果となった。
まず住んでいるエリアが「郊外・田舎」の場合、自家用車が群を抜いた移動手段となった。
もちろん自家用車があれば、レイトショーの終了時間によって交通手段がなくなるということはないので、懸念材料にはならない。
また「都市部」に住んでいる回答者は、「電車・自家用車・徒歩」がメインの移動手段となっているようだ。
都市部であれば、終電は0時台まであるし、徒歩も時間を気にせずレイトショーを最後まで楽しむことができる。
一方で、映画館までの移動手段がバスしかないという人は、かなり注意が必要だ。
最終バスの時間は意外と早いし、レイトショーの移動手段としては実用性を欠く可能性が高い。
観たいレイトショーの終了時間と移動手段は、事前に必ず確認しておくことにしよう。
グッズ購入は上映前に済ませる
レイトショーの注意点の2つ目は、売店でのグッズ購入は上映開始時間までに済ませることだ。
というのも、レイトショーが終了する時間には売店は閉まっていることがほとんどだからだ。
「売店は終了しているのでパンフレットが欲しい場合は、余裕をもって劇場に向かい購入しなければいけないのはデメリットです」(34歳女性)
実際のところ、映画は仮に20時30分が上映開始時間になっていたとしても、そこから7~8分はほかの映画の宣伝と、例の頭部がカメラの男の注意喚起映像が流れる。
なのでグッズ購入をしたい方は、時間ギリギリではなく、10分前くらいに着いておけば問題ないだろう。
眠気対策はしっかりと!
レイトショーは開始が早くとも20時、遅いと21時台に開始されるものもある。
そのうえ周囲に人がおらずリラックスできてしまうので、鑑賞中に急激に眠気が襲ってくることもある。
「ストーリーがつまらない場合は寝てしまう」(42歳女性)
もちろんハズレの映画を引いてしまった場合、寝ていたほうが有意義という考え方もあるが、わざわざ足を運びチケット代を払っているだけにやはりラストまでは見届けたいものだ。
そのため、レイトショーでは眠気対策を講じていく必要がある。
「寝ないように昼寝しておく」(25歳男性)
土曜日や連休であれば、このようにレイトショーに備えて仮眠をとっておくこともできる。
また食べる(口を動かす)ことも眠気対策になるので、映画館フードを用意したり、ガムをもっていくなども使える手だろう。
さらにいうと、鑑賞する映画のジャンルを選ぶという手もある。
どうしても作家性やアート性の強い映画は、難解な展開が多く、眠くなってしまう。
その点、単純爽快なアクション映画は爆発シーンや銃撃戦が15分に1回起こるといっても過言ではない。
映画館は大きなスクリーンだけでなく、音響も迫力を感じられる機器が整っているので、眠気を感じることなく、映画に集中できるだろう。
ただし…
「アクション系が好きなので、興奮して寝つきが悪いこと(笑)」(37歳女性)
こうした声もあったので、激しすぎるアクション映画にも注意が必要そうだ。
まとめ
以上が、今回調査したレイトショーに関する調査結果だ。
本調査の結論をおさらいしておくと、下記となる。
▼本調査の結論
・レイトショーの味を覚えた7割の人は、レイトショーを選好する
・レイトショーの最大のメリットは「ほぼ貸し切り状態」で鑑賞できること
・レイトショーをさらに楽しむためのポイントは「リラックス」
レイトショーにこれまで行ったことがない方は、ぜひこれを機会にレイトショーの魅力に
触れてもらえれば幸甚だ。
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